『漫画家として大切なコト』

Byノスケ

interview#7棚園正一さん

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突然ですが、皆さんは漫画は好きですか?…私は大好きです!日本には数々の魅力的な漫画
が溢れていますね。この記事を読んでくれている人の中にも、漫画家になりたいと思っている人がいるかもしれません。

でも、そもそも漫画家ってどうやってなればいいの?
どうやって仕事をするの? そんな風に疑問に思っている人も多いことかと思います。
そこで今回は、漫画家の棚園正一さんに取材をしてきました!!

 過去編 

ノスケ では、早速なんですが、棚園さんが具体的に漫画家になろうと思ったきっかけや目指そう
と決めた具体的な時期はあるんでしょうか?

棚園さん 鳥山明先生に13歳の時に出会ったんですが、その時からですね。
実は、僕は小学生の時から学校に行くことが出来なくて、家ではひたすら絵を描いて過ご
していました。とは言っても、最初から「漫画家になろう」と思って絵を描いていたのではありませんでした。ただ、僕が中学生の時に当時来てくれていた家庭教師の方の紹介で、鳥山明先生にお会い
することが出来て、そこから本格的に漫画家を目指そうと思うようになりました。

ノスケ 学生時代は不登校だったんですね…。ちなみに当時の生活はどんな感じでしたか?

棚園さん う~ん、やっぱり学校へ行けないことに対して負い目はありました。
例えば「新学期からは学校に行かなくちゃ」「生まれ変わった自分にならなくちゃ」とい
った極端な思い込みをしてしまっていて、それがうまくいかずに落ち込むことが多かったです。周りの子が当たり前にできていることが、自分にはできなかったので…せめて絵だけはうまく描けないといけないと思っていました。

ノスケ 絵を描くことで、ご自身のアイデンティティを保とうとしていた、ということですか?

棚園さん そうですね。まさにそんな感じですね。

ノスケ ちなみに学校に行けない期間に実は鳥山明さんに一度お会いになったとか。どういったお話されたんですか?

棚園さん 鳥山さんにはじめて行ったときは、自分が描いた水彩画や、漫画家の模写とか、ノートに描いたオリジナルの漫画を見てもらいました。

僕は昔から鳥山明先生に憧れていて、中学生くらいまでは、「鳥山明先生に絵を見てもらいたい」という気持ちでひたすらに絵を描いていたので、念願が叶って嬉しかったです。それと同時に徐々に「漫画家になりたい」と思うようにもなりました。

ノスケ ちなみに鳥山明さんってどんな感じの方でしたか?有名な漫画家さんってどういった方なのか全く想像できないですが…

棚園さん 

僕の印象では、悟空や亀仙人や界王様が合わさっているような感じですかね。笑 飄々としていて温かい感じの方です。

 現在編 

ノスケ 現在漫画家さんとして日々漫画を製作されていると思いますが、そもそもどうやって漫画のイラストとかを描くんでしょうか?

棚園さん

それに関しては、人によって異なりますが…僕の場合は、まずコピー紙にネーム(下書きの
様な もの)を描いてから、それをもとに出版社の担当編集さんと打ち合わをしながらスト
ーリーを作ります。そしてOKが出るとiPadに抽出して、デジタルでペン入れしていきます。

(実際のネームをみせていただきました・・・!!! )

こんな風にデジタルのイラストに起こしています。そこから担当さんと色々打ち合わせをして、漫画にしていますね。

ノスケ 私は棚園さんが描かれた不登校に関する漫画をいくつか購入させていただいてはいるのですが、そういった作品以外に描いていたりされますか?

棚園さん 

病院に入院している子を教師が訪問して授業を行う、訪問教育が題材の漫画「マジスター
見崎先生の病院訪問授業」や、名古屋のご当地ネタの漫画「マンガ うんちく名古屋」な
どを描いています。

現在はJA出版が発行している「家の光」という雑誌に和歌山県の山奥で集団生活しているニートたちの日々を描く「「山奥ニート」やってます。」を月一で連載しています。(2024年単行本化予定)
※画像A参照

 未来編 

ノスケ 棚園さんは、今後は、どんな漫画を描きたいですか?

棚園さん 校内フリースクール(不登校児が、自由な時間に来て学校で過ごせる教室のこと)を題材に
描いてみたいなー、とは思っています。
他にも、時代劇モノとか、実際の事件をモチーフにした漫画だったり…色々と構想を練っています。

ノスケ 最後に進路選択に悩む高校生へ、一言お願いします。

棚園さん たとえば、どこかの大学に進学だとか、どこかの企業に就職だとか、そういう「次の一手」で、人生 の全てが決まってしまうとは思わないでください。目の前にある進路選択が人生の全てではない ので、一つ一つの失敗を恐れずに、自分の興味のあることに取り組んでみてください。

ノスケ もしよければ美術関係の道に進もうとしている高校生へ一言お願いしてもいいですか?

棚園さん 絵を描きたいと思っている人は、いろいろな経験を積んでおくといいと思います。 そし
て、いろいろな「感情」を知っておくといいかなと思います。 技術的なことは後からでも
追いつくので、それよりも友達と関わったり、色々な経験をしてみてください。自分は本
当にひたすら絵だけを描いていたの ですが、今思い返してみると、絵を描いている時間よ
りも、他の事をしている時間の方が結果的には役に立っているような気がします。

ノスケ 本日は、お忙しい中ありがとうございました!棚園さんの今後のご活躍を応援しております!!!

最後に取材を通して

私、ノスケが@18に入ってから、初取材だった今回のインタビューでしたが、とても充実した時間を過ごすことができて、本当によかったです。「『次の一手』で人生が決まってしまうわけではない」という棚園さんの言葉が特に印象に残っています。私も、これからの人生で失敗を恐れずに、いろんなことにチャレンジしていきたいと思いました。快く取材を引き受けてくださった棚園さんに対しては、本当に感謝の念に堪えません。

本当にありがとうございました。

棚園正一さんの本
「マンガで読む 学校に行きたくない君へ」https://amzn.asia/d/cslEt2F
「学校へ行けなかった僕と9人の友だち」https://www.amazon.co.jp/dp/4575855626
「学校へ行けない僕と9人の先生」http://amazon.co.jp/dp/4575845825
「マジスター 見崎先生の病院訪問授業」https://amzn.asia/d/asXpahz
「マンガ うんちく名古屋」https://amzn.asia/d/aPkdLbT

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